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=ロイター

 AI開発で、究極の目標ともよばれるAGI(汎用(はんよう)人工知能)や、人類を超えた超知能(ASI)の実現をめざして企業が競っている。「10年ほどで誕生する」見通しも語られる一方、「人類が絶滅するリスクになりかねない」などと欧米では警戒感も広がる。

 「これから全員が関心を持たなければいけないのは、AGIであり、ASIです」

 1月、都内であったイベントで、AI開発に力を入れるGMOインターネットグループ(東京)の熊谷正寿代表は力をこめた。

 「AGIとはなんぞや。GMO的な解釈では、地球人口80億人に問いかけて、一番いい回答をしてくれる状態がAGI。10年以内にその時代が来るでしょう」

写真・図版
「全員が関心を持たなければいけないのはAGIであり、ASIです」と語るGMOインターネットグループの熊谷正寿代表=2024年1月26日、東京都渋谷区、竹野内崇宏撮影
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 AIはコンピューターに人間の知能を持たせたり、人間が行う分析や判断を、機械にさせたりすることを目指す研究分野や、そうしたプログラムを意味してきた。

 生成AI・対話型AIは、まるで人間のように言葉を紡ぎ、意味を理解したかのように振る舞う。さらなる理想型として語られ始めたのがAGIだ。

 定義は定まっていないが、限…

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