昨夏の東京都知事選に立候補したAIエンジニアの安野貴博氏(34)は8日、記者会見を開き、今夏の参院選に向けて政治団体「チームみらい」を立ち上げたと発表した。代表の安野氏が参院選の比例区で立候補するほか、比例区と選挙区で計10人以上の新顔を擁立する方針という。
会見では、国政政党としてめざす取り組みについて、政党交付金で「永田町エンジニアチーム」を立ち上げることや、オンラインで大規模な熟議ができるシステムをつくることなどを挙げた。
他党とも「是々非々」で議論しつつ、政策立案やデジタルトランスフォーメーション(DX)も積極的に支援したいとして、「テクノロジーで政治への参画を促し、国民一人ひとりの生活を改善し、未来を明るくするために活動する」と強調。IT分野に詳しい立候補予定者が集まっているとして、調整が終わり次第、発表する予定という。
安野氏は東京大学工学部を卒業後、外資系コンサルティング会社を経て、AIを活用したスタートアップ企業を創業した。
昨夏の都知事選では、デジタル技術で市民の政治参加を促す「デジタル民主主義」を掲げて立候補。全体で5番目となる約15万票を得た。
昨年11月には、自治体などのデジタル化を支援する都の外郭団体のアドバイザーに就任。今月中旬の契約更新時で退任する予定という。