中国財務省は3月31日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の総裁候補に、元次官の鄒加怡・全国政治協商会議副秘書長(61)を擁立すると発表した。現任の金立群・初代総裁(75)に続き、中国が総裁ポストを維持することは濃厚とみられる。
鄒氏は世界銀行で9年以上勤務するなど、国際開発分野でのキャリアが30年を超えるという。中国財務省は「彼女は国際経済の重大な問題について深い見解と戦略性を有している」と推挙の理由を説明した。
中国が中心となった国際金融銀行として設立されたAIIBは2016年1月の正式発足時に金氏が総裁につき、2期目の現任期は来年1月まで。AIIBは今年6月下旬に次期総裁を選挙で選ぶとしており、鄒氏への事実上の信任投票となる可能性が高い。