Amazonオーディブルのボブ・キャリガン最高経営責任者と逢阪志麻ジャパンカントリーマネージャー=2025年6月25日午後、東京都内、照井琢見撮影

 書籍をナレーターや声優らが朗読したオーディオブック。その配信大手であるAmazonオーディブル(Audible)は、2015年に日本進出して10年が経つ。Audible最高経営責任者のボブ・キャリガン氏とジャパンカントリーマネージャーの逢阪志麻氏が、朝日新聞の取材に応じた。

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 ――この10年で、Audibleの聴取層は日本でどのように広がってきたか。

 逢阪氏「2015年にサービスを始めた当初はビジネス書や自己啓発書が人気で、20~40歳代の男性を中心に使われていました。22年1月に『聞き放題』のサービスを導入してから、フィクションも人気を集めるようになり、色々な書籍を「聞く習慣」がついてきているように思います。聴取層もガラリと変わっていきまして、女性のお客様も増えています」

 ――デジタル媒体だと、なかなか高齢層の利用はイメージしづらいが。

Audible最高経営責任者のボブ・キャリガン氏=2025年6月25日午後4時15分、東京都港区、照井琢見撮影

 キャリガン氏「コンテンツは多様なオーディエンスに楽しんでいただいています。高齢の方であっても、『読まずに聞きたい』という、本が好きな方々はたくさんいらっしゃる。そういったところに訴求できていると考えています。さらには、『読む』という行為をせずとも良質なストーリーを楽しみたい。そのストーリーを優れた読み手によって朗読されたものを楽しみたい。そんな需要にも応えられていると思います」

 ――日本のオーディオコンテンツ市場をどう見ているか。

 キャリガン氏「聞き放題サービス導入後は、シリーズを一気にすべて聞きたいという人、たくさんの本を読みたいという人、一日を通してあらゆる場面でオーディオブックを聞きたいという人、こうした方々に支持をいただいています。25年5月の会員数は22年1月比で166%と成長を続けています。未体験の方々もたくさんいらっしゃるので、そういった方々に体験していただくことで、さらなる成長が期待できる。そこに大きな可能性を感じています」

 ――日本独特のコンテンツは。

Audibleジャパンカントリーマネージャーの逢阪志麻氏=2025年6月25日午後4時15分、東京都港区、照井琢見撮影

 逢阪氏「ライトノベルという…

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