ANAホールディングス(HD)は4日、航空貨物輸送を手がける日本貨物航空(NCA)を1日付で完全子会社にしたと発表した。ANAHDは2023年3月、当時のNCAの親会社だった日本郵船から全株式を取得することで基本合意。その後、就航している国による独占禁止法などの審査を受けていた。今回、最後となる中国当局からの認可が出たという。
ANAは貨物専用機を8機、NCAが8機運航しており、両社をあわせた輸送重量ベースでは世界14位の規模になる。NCAは日本と欧米をつなぐ路線に強みを持つ。ANAHDの芝田浩二社長は、NCAの拠点となる成田空港での記念式典後に取材に応じた。成田が香港や韓国の空港に貨物の取扱量で後れを取っていることに懸念を示し、「成田の国際航空貨物の取扱高はかつては世界最大だったが、今は取り切れていない。(NCAのグループ入りで)東アジアのハブ空港をめざすところに貢献していきたい」と語った。
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