報道番組「BSフジLIVE プライムニュース」のキャスターだった反町理氏について、BSフジは5日、「今後の出演予定はない」と朝日新聞の取材に答えた。事実上の降板とみられる。フジテレビ報道局解説委員だった反町氏は、3月末に公表されたフジテレビの一連の問題に関する第三者委員会の報告書で女性社員へのハラスメント事案があったことが指摘され、4月以降番組出演を見合わせていた。
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フジテレビは5日、一連の問題に関わった幹部ら5人の処分を発表した。一方で、反町氏については懲戒処分の対象とせず厳重注意にとどめた。
フジによると、反町氏は女性社員2人に対し、プライベートの写真の送付を求める、誘いを断ると業務上必要なメモを共有しないといったハラスメント事案があったという。2007年ごろに上長から厳重注意を受けたが、懲戒処分は見送られたという。また週刊誌の報道があり、再度事案を調べた18年でも懲戒処分は行われなかった。
フジは今回、07年と18年当時に適切に対応していれば、「懲戒処分の対象になり得た行為である」と認定したが、懲戒処分を下すかどうかが一度判断されたものについて再度、審理はできない「一事不再理」の原則により、今回も懲戒処分は見送った。ただ、6月末で同氏との嘱託契約は終了し、更新は行わないという。現経営陣が女性社員らに対して謝罪する意向も示した。