練習に励む「桜塚 Komachi Angel」のメンバー。当日は「愛のバクダン」と「DIVE」を演奏する=2024年5月8日、大阪府豊中市中桜塚4丁目、田中祐也撮影
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 ロックバンド「B’z」の松本孝弘さんが5月25、26日、出身地である大阪府豊中市の市立文化芸術センター大ホールでソロライブを開く。松本さんは「音楽を志す学生を応援したい」と市に寄付を続けており、寄付金で楽器や機材を購入した軽音楽部の高校生による恩返しのライブが同じ日に企画された。

 5月上旬、府立桜塚高校(豊中市)の視聴覚室では、B’zのコピーバンド「桜塚 Komachi Angel」が練習していた。

 ギターの軽快なイントロから始まったのは「愛のバクダン」。サビ部分ではボーカルの榎木谷由奈さん(3年)が本番さながらに腕を振り上げ、力強く歌い上げた。「自然と気持ちが上がる曲です」と榎木谷さんは言う。

 松本さんは2018年から市に寄付を続け、寄付金は軽音楽部がある市内7高校の楽器購入費などに充てられている。

 桜塚高校ではステージセットやギターアンプ、スピーカーなどを購入した。寄付のお礼として学内に「桜塚 Komachi Angel」を結成し、毎年メンバーチェンジを繰り返しながら、B’zの曲を歌い継いできた。

 今回の松本さんの凱旋(がいせん)ライブにあわせ、市は寄付を受ける7高校によるライブを企画した。午後2時から市立文化芸術センターの中ホールで開演し、夕刻から大ホールで始まる松本さんのライブを盛り上げる。

 桜塚高校は唯一、両日ともに参加する。「桜塚 Komachi Angel」のギターの石田真白さん(3年)は「どのバンドにも負けない演奏を見せたい」と意気込む。部長の飯塚瑞希さん(3年)は「演奏を通して松本さんに感謝の気持ちを届けたい」と話していた。

 高校生ライブの定員は400人。入場無料。正午から整理券を配布する。松本さんが出演する予定はないが、中ホールには松本さんの手形やパネルが展示される。(田中祐也)

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