二酸化炭素の排出量が多いとされる製鉄所=2021年

 政府は25日、二酸化炭素(CO2)の排出量取引を導入するため、GX(グリーン・トランスフォーメーション)推進法の改正案を閣議決定した。今国会に提出し、2027年度の取引開始をめざす。

 CO2排出量が年10万トン以上の企業に参加を義務づける。国内の温室効果ガス排出量の6割にあたる、300~400社が対象となる見込み。政府が毎年度、企業ごとに「排出枠」を無償で割り当て、余った分は他社に売れるが、枠を上回った分は他社から買い取らなければならない。それでも枠内に収まらなかった場合は、国に負担金を収める。排出枠の算出方法は25年度中に決め、27年度から取引を始める。

 排出量取引は、CO2の排出量に応じて課金する「カーボンプライシング」と呼ばれる手法の一つで、排出削減が目的だ。政府は温暖化対策として、28年度に化石燃料の輸入業者に対する賦課金や、33年度には電力会社に排出枠を販売する有償オークションを始める方針だ。

 また、政府はこの日、資源有…

共有
Exit mobile version