CCSの実証施設。3本の筒状の装置で、二酸化炭素を分離、回収した後、地中に送り込む=2024年5月23日午前10時48分、北海道苫小牧市

 経済産業省は21日、火力発電所などから発生する二酸化炭素(CO2)を回収して地中に貯蔵する「CCS=Carbon dioxide Capture and Storage」を実施する特定地域に、北海道苫小牧市沖を指定したと発表した。今後、事業者の公募を行い、事業化に向けた試掘を許可する。

 苫小牧市沖では将来的に、地下1500~2千メートルに、150万~200万トンのCO2を埋める計画だ。試掘には数十億~100億円規模の費用がかかるとみられ、国がまかなう方針。同市では2012~19年度まで、30万トンのCO2を地中に入れる実証事業が行われていた。国は2030年までにCCSの事業を開始するため、24年度の補正予算でも320億円を計上した。今後、全国で特定地域を広げる。

 政府が今月18日に閣議決定…

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