プロ野球は12日、セ、パ両リーグでクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(S、3試合制)が開幕する。セはレギュラーシーズン2位の阪神が3位DeNAを甲子園球場に迎える。第1戦の予告先発は、阪神が才木、DeNAが東。勝者は16日からの最終S(6試合制)で4年ぶりにリーグ優勝した巨人と対戦する。
阪神が投手力で抑えるか、DeNAが強力打線で打ち崩すか。対照的な長所を有する両チームの激突だ。今季の対戦成績は阪神の13勝11敗1分けで、ほぼ互角だった。
阪神のチーム防御率2.50は優勝した昨季を上回る。その柱に成長し、チーム最多の13勝を挙げた右腕才木浩人が第1戦を託された。今季のDeNA戦は2試合に登板し、5月に完封勝利。9月29日は6回5失点と精彩を欠いたが、「あの時は後手に回ってしまった。今回はいい調整ができたし、初回から全力で飛ばしたい」
一方、DeNAは2割5分6厘のチーム打率と総得点522はいずれもリーグトップ。首位打者を獲得したオースティン、新人時から4年連続で20本塁打以上の牧秀悟らが並ぶ打線は破壊力がある。この日の会見で、阪神の岡田彰布監督も「(相手の)2~5番のポイントゲッターをどう抑えるか」と警戒した。
阪神は第2戦に高橋遥人、第3戦までもつれたら大竹耕太郎の両左腕が先発する見込みだ。長打を恐れず、強気に内角を突けるかがカギになりそうだ。牧は「どの投手が来ても打ち崩せるように束になって戦いたい」と意気込む。
2戦先勝の超短期決戦。CS前に、今季限りでの退任が決まった岡田監督は「集大成よ」と言った。日本シリーズまで勝ち上がって、有終の美を飾れるか。(山口裕起)