(15日、プロ野球 横浜DeNAベイスターズ1―0広島東洋カープ)
DeNAの東克樹が広島・床田寛樹との投手戦で粘り強く、相手を抑えた。
八回は2死二塁から2者連続で死球を与え、満塁の走者を背負った。だが、得点は許さない。前の打席でバント安打を決められた菊池涼介に140キロ台のツーシームを3球続ける。攻め続けて二飛に仕留めると、拳を握った。
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マツダスタジアムでチームは相手の床田に対し、2022年から5連敗中だった。その左腕との投げ合いで、ゼロ行進を続けて8回無失点。三回は先頭モンテロに二塁打を許したが動じなかった。続く二俣の投ゴロを捕るとそのままモンテロを追ってアウトにするなど、冷静に相手の好機を摘んでいった。
球宴前の前半戦だけで9勝に到達するのは自身初だ。前半戦はこれまで、昨年と一昨年の8勝が最高だった。左腕にとって、これが今季の前半戦の最後の登板になる見通しだ。
「後半戦に向けて、良い感覚、良い状態で臨めるようにしたい」と話していた東の好投に、三浦大輔監督は「うまく緩急を使って投げた。我慢して、よく粘った」。九回に救援陣を起用したのは、「八回のピンチで出し切ったから」と語った。
今季初完封はお預けになったが、東は納得の表情を見せた。「投手戦の中でしっかりゼロを刻むことができた。投げ合いに勝つことができて非常に良かった。大きな1勝だったと思う」
桑原(D) 均衡を破る今季初アーチ。「何とか後ろにつないでチャンスをつくろうと必死に食らいついた。東を援護できて良かった」