DeNAの三浦大輔監督(左)

 (16日、プロ野球 横浜DeNAベイスターズ11―2広島東洋カープ)

 DeNAは正捕手の山本祐大が、15日の試合で右手に死球を受けて骨折し、登録を抹消された。リードに加え、セ・リーグ2位の打率2割9分1厘を誇る26歳の離脱は、上位進出を目指すチームにとって大きな痛手だった。

 代わりにマスクをかぶった35歳の伊藤光は、重圧を感じていた。

 先発左腕の東克樹は昨年、山本とのコンビで「最優秀バッテリー賞」に選ばれた。今季も東の登板時はすべて山本が捕っていた。伊藤は「東と(山本)祐大のバッテリーは素晴らしいので、まわりの目が怖かった」。

 それでも、チームの危機に奮い立った。「いつか不測の事態が起きることもある。昨晩からいろいろ考えながら試合に臨んだ」。東のチェンジアップを有効に使い、六回途中で降板するまで広島打線に連打を許さなかった。2番手以降の4投手も巧みにリードした。

 打っては二回の勝ち越し適時打など3安打2打点。「下位から上位に回す打撃が出来た」と誇った。

 この日、チームは山本のユニホームをベンチに掲げて戦った。三浦大輔監督は「(山本の離脱は)痛いけど、一番悔しい思いをしているのは祐大。気持ちは一緒に戦っている」。チーム一丸となってつかんだ勝利。クライマックスシリーズの出場圏内となる3位広島とのゲーム差を1に縮めた。(上山浩也)

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