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DeNA対ヤクルト 二回裏DeNA無死、先制のソロ本塁打を放つ牧秀悟=日刊スポーツ
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 (30日、プロ野球 横浜DeNAベイスターズ6―2東京ヤクルトスワローズ)

 小雨舞う横浜スタジアムで、肌寒さを忘れさせるような強烈な一撃が飛び出した。

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 二回の先頭、DeNAの牧秀悟はヤクルト山野太一の浮いたフォークを捉え、左中間スタンドに運んだ。推定119メートル。今季9号ソロに、「最高の形のホームランで先制できてよかった」。

 重量打線が自慢のDeNAだが、試合前までのチーム打率はリーグ4位の2割3分5厘。28日まで3試合連続零封負けを喫するなど、前評判通りには運んでいない。そんな中でも牧は13試合連続安打とひとり気を吐く。前夜は自身の一発でチーム37イニングぶりの得点を挙げたばかり。「今は余裕を持って打席に入れている」。頼れる主将が2試合連続のアーチで勢いを呼び込んだ。

 昨季は新人から4年連続の20本塁打を達成。有藤通世、原辰徳、清原和博、石井浩郎に次いでプロ野球史上5人目の快挙だった。すでに球界屈指の強打者といえる27歳が今季掲げるのが、いまだ届いていない30本塁打だ。

 昨季終盤、シーズン途中に日本球界に復帰した筒香嘉智と食事をともにした。かけられたのは「お前はもっとできる」という言葉だ。

 牧は言う。「20発打って、これくらいでいいかっていう自分がいた。ゴウ(筒香)さんの言葉を聞いて、改めてまだまだだなと感じました」

 三回にも適時二塁打を放つなど3安打2打点で快勝に貢献。同率3位ながら、首位阪神とは2.5ゲーム差だ。牧の9本塁打はリーグ2位、34打点は同1位タイで、打率も上位に食い込む。三冠も視野に入った背番号2が、混戦を抜け出すカギを握る。

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