大手化学メーカーDICは12日、所有・運営する「DIC川村記念美術館」(千葉県佐倉市)について、公益財団法人「国際文化会館」(東京都港区)が新たに設ける施設に移転する、と発表した。所有する美術品384点のうち4分の3は売却する予定だ。第2次世界大戦後の米国の現代美術作品を中心に、規模を大幅に縮小して存続させるという。
国際文化会館は1952年、米ロックフェラー財団の支援などによって設立された民間団体。現本館が立地する敷地内に新設する新西館内に、展示スペースを設ける。DICコレクションの目玉でもある、マーク・ロスコの抽象画の連作7点を展示するための「ロスコ・ルーム」もつくり、DICと国際文化会館が共同運営する。設計は建築ユニット「SANAA」が手がける。
新西館は2030年の完成予…