Smiley face
写真・図版
丸のこで材料を切断する際の立ち位置

 電動工具でけがをする事故が後を絶たない。日曜大工(DIY)の普及で一般の家庭でも使われているが、指の切断など大きなけがをしてしまうこともあるとして、国民生活センターは、危険性を理解し、正しい方法で使うよう呼びかけている。

 同センターや消費者庁に協力する医療機関のネットワーク(32病院)に2019年4月~25年1月に寄せられた電動工具による事故の情報は、業務中も含めて186件にのぼる。40歳以上の男性の事例が約8割を占め、工具の種別では「丸のこ(先端に円盤状の刃がつき、木材などの切断に用いる工具)、電動のこぎり」「チェーンソー」を合わせて全体の約58%だった。けがをした部位では、手や腕が全体の約8割で、続いて下肢(約13%)、頭部(約8%)の順だった。

 具体的な事例では、丸のこで木材を切断中に誤って薬指を切断した(60代男性)▽チェーンソーで作業中に手元が滑り、刃が材料に挟まるなどした反動で工具が急に跳ね返ったり、材料が大きく動いてしまったりする「キックバック」が起きて、右足にけがをした(70代男性)▽円盤状のディスクが回転し、金属や木材を研磨する際などに用いられる工具「ディスクグラインダ」の刃が飛び、鼻の付け根を貫通した(30代男性)などの事故が起きている。

 国民生活センターは、事故を…

共有