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来春開校する通信制サポート校のイメージ=NTTe-Sports提供

 学業の中心に「eスポーツ」を活用する通信制サポート校が来春、千葉市に開校する。来年4月時点の新高校1年生を対象に生徒を募り、プロゲーマーやイベントプランナー、プログラマーなど関連業界で活躍する人材を育てる。デジタル技術を幅広く習得し、将来の選択肢を広げる。

 校名は「NTTe―Sports高等学院」。NTT東日本の子会社で、eスポーツのイベントを企画する「NTTe―Sports」(東京都新宿区)が運営し、千葉市中央区富士見1丁目のビル内に校舎を構える。7月16日から1期生50人を募集している。

 授業はゲームの配信者などを講師に迎え、人気ゲーム「フォートナイト」や「リーグ・オブ・レジェンド」などの技術指導を受けられる。動画配信や通信に関する基礎知識を学ぶ講座もある。担当者は「eスポーツに取り組む人はデジタル技術に親和性がある」と話す。

 通信制サポート校は不登校の子どもたちも通いやすい。就職に役立つ技能を身につけ、前向きに登校するきっかけを作る狙いがある。

 NTTe―Sports社が東京・秋葉原で運営するeスポーツの施設には、不登校の子どもを支援するNPO団体が訪れる。交流する中で、通信制高校の卒業生は「自宅で勉強を頑張って卒業しても、大学や会社に通えない」といった悩みを抱えていることがわかった。学校に通えない子どもがeスポーツのためなら外出できていた。

 「eスポーツを通じて社会に出られるのではないか」という考えから、通信制サポート校を開校する発想が生まれた。授業はオンラインでも受講できるが、原則登校を推奨していく。

 生徒が通いやすいよう、校舎はJR千葉駅から徒歩5分の場所を選んだ。1人1台のゲーミングパソコンを用意し、NTTの高速回線で競技に打ち込める。高卒資格の取得をめざす学習支援なども手厚くする。

 問い合わせはNTTe―Sports社のホームページか事務局(0120・142・456)へ。(若井琢水)

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