厚生労働省の専門家部会は18日、勃起不全(ED)治療薬を市販薬(OTC医薬品)にすることを了承した。国内には現在、処方箋(せん)の必要な医療用医薬品のみで、市販化されれば初めて。受診のハードルがあって個人輸入する人がいたが偽造品も多く、健康被害のおそれが指摘されていた。
市販薬化が了承されたのは、エスエス製薬(東京都)のED治療薬「シアリス(一般名:タダラフィル)」。18歳以上の男性に対して、同社が実施する研修を受けた薬剤師から販売する体制とする。販売錠数の上限といった詳細を詰めたのち、パブリック・コメントを経て、正式に指定される見込み。
この薬は服用すると、陰茎の血管を拡張させて血液量を増やし、勃起を達成させる。国内の臨床試験では、10ミリグラムの服用で挿入成功が81.1%、性交の成功が64.8%だった。
中枢神経には作用せず、性欲増進などの効果はない。
主な副作用は、皮膚の赤らみや頭痛など。狭心症薬と一緒に飲むと、血圧が下がりすぎるおそれがあり、併用は禁忌になっている。
今後はまず、薬剤師からの情…