欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は23日、デジタル市場法(DMA)に違反したとして、米アップルに5億ユーロ(約807億円)、米メタ(旧フェイスブック)に2億ユーロ(約323億円)の制裁金を科すと発表した。昨年3月の本格運用後、DMA違反を適用した初の制裁となる。
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DMAは、圧倒的な規模と資金力を持つ巨大IT企業による市場の独占を防ぐのが狙いで、自社サービスの優遇などを禁止している。利用者の好みに合った広告を表示する「ターゲティング広告」のために、有効な同意を得ずに自社サービス外で利用者を追跡することにも禁止規定がある。
欧州委は今回、アップルがiPhone(アイフォーン)などにアプリを配信する仕組みで、アプリ開発者が「アップストア」以外の安価な入手手段を利用者に提供しづらくしたと認定した。アップルはDMAを受けて一部の運用を変更したものの、アプリ開発者が独自価格を示すには利用者を外部サイトに誘導しなければならないなどの制限があった。
また、外部サイトであっても、アップストアを経由する限りアプリ事業者からダウンロードの手数料をとったり、利用者にわかりにくい仕組みにしていることは、外部への開放を義務づけたDMAに違反するとの暫定的な見解を示した。
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一方メタに対しては、202…