欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は20日、4月1日に予定していた米国産バーボンなどへの報復関税の発動を、4月中旬に延期することを決めた。加盟国からは、トランプ米大統領によるさらなる報復を懸念する声が上がっており、延期することで加盟国と米国の双方と協議する時間を確保したい考えだ。
EUは12日、米国が輸入するすべての鉄鋼・アルミニウムに25%の関税を発動したことを受けて、ただちに報復措置を発表した。
まずは4月1日に、第1次トランプ政権時代にかけていたバーボンなど米国の特産品80億ユーロ(約1・3兆円)分に報復関税を復活させ、第2弾として、同13日に180億ユーロ(約2・9兆円)相当に対象を広げて関税を発動する予定だった。これらの発動時期をいずれも4月中旬にそろえる。
「200%の関税」で高まる「酒戦争」
貿易と経済安全保障を担当す…