欧州連合（EU）に加盟する20カ国は27日、性的少数者の権利や尊厳を求める行進「プライドパレード」について、ハンガリー政府が禁止や取り締まりなどの措置をとることは、EUの憲法にあたるEU条約に違反するとして非難する共同宣言を発表した。
問題となったのは、ハンガリーの首都ブダペストで毎年開催されているプライドパレード。ハンガリー議会は3月、パレードの開催を禁止し、顔認識技術を使って参加者を特定して取り締まることを認める法案を成立させた。また4月には、「児童保護」を名目に憲法を改正し、性的少数者に関する公共のイベントを禁止にした。
これに対して、EU全27加盟国のうちオランダやドイツ、スウェーデンなどの20カ国は、「これらの措置が表現の自由や平和的集会の権利、プライバシーの権利に及ぼす影響を懸念している」とする共同宣言を発表。人間の尊厳や平等などを定めたEU条約第2条に反するとして、ハンガリーを非難した。
制裁手続き開始から７年
ハンガリーをめぐっては、E…
