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2025年2月11日、フランス・パリで開催された「AI(人工知能)アクションサミット」で、演説するフォンデアライエン欧州委員長=ロイター
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 フランスが主導するパリの「AI(人工知能)アクションサミット」は11日に最終日を迎え、参加国の首脳らによる会合が開かれた。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「競争は始まったばかりだ」と述べ、AI開発への巨額の投資計画を発表。先行する米中のAI競争にEUが割って入る姿勢を強調した。

 フォンデアライエン氏によると、EUはAIの大規模な開発拠点「AIギガファクトリー」などに今後数年間で総額2千億ユーロ(約31兆3500億円)を官民で投資する。フォンデアライエン氏は「欧州は出遅れていると聞くが、そうは思わない」とAIの覇権争いをめぐって米中への対抗意識を鮮明にした。

 EUは昨年5月、世界で初めて包括的にAIを規制する「AI法」を成立させるなど、AI規制の流れを主導してきた。だが、技術革新を優先するトランプ米政権や高性能のAIモデルを発表した中国企業「ディープシーク」の登場で、加盟国のフランスなどからは規制緩和を求める声が強まっている。

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