欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長とEU大統領にあたるコスタ首脳会議常任議長が24日、北京を訪れ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談した。双方は外交関係樹立50周年の協力の成果を評価したが、貿易やウクライナ侵攻をめぐる溝は埋まっていない。
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EU側によると、フォンデアライエン氏は会談で「欧州は中国の経済発展を数十年間支えてきたが、不均衡も生じた」と指摘。持続的な関係のため、双方が「それぞれの懸念を認識することが不可欠だ」と求めた。
中国外務省によると、習氏は「中欧の歴史や文化、制度は異なるが、関係発展の妨げになってはならない」と強調。「欧州が直面する課題は、中国からもたらされたものではない」と述べて「対中脅威論」に釘を刺しつつ、「制限的な経済・貿易手段の使用は控えて」と牽制(けんせい)した。
双方の間に残る「トゲ」
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