米連邦準備制度理事会(FRB)は17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、昨年12月以来9カ月ぶりとなる0.25%幅の利下げを決めた。なぜこのタイミングだったのか。追加利下げの見通しは。トランプ政権から新たに送り込まれた理事ら、注目された参加者たちの動向は。今回のFOMCのポイントを四つに分けて整理した。
- FRBが0.25%利下げ、年内も2回予想 新理事0.5%下げ主張
- 日経平均、一時4万5400円台 米国の利下げで取引中の最高値更新
①なぜこのタイミング?
0.25%幅の利下げは、FOMCで投票権がある12人のうち、FRBのパウエル議長らの賛成多数で決まった。利下げの決定は6会合ぶりで、今年1月のトランプ政権の発足以降では初めてとなる。
パウエル氏はこれまで、トランプ大統領が繰り出す高関税政策が物価高(インフレ)をあおるリスクを警戒し、利下げには慎重だった。今回、一転してFRBを利下げへと動かしたのは「雇用の下ぶれリスクの高まり」(パウエル氏)だった。
新型コロナによる経済低迷か…