記者会見するFRBのパウエル議長=2024年6月12日、ワシントン、榊原謙撮影

 米連邦準備制度理事会(FRB)が次回9月の金融政策を決める会合で、利下げに踏み切るとの見方が強まっている。FRBが21日に公表した7月会合の議事要旨で、「大多数」の参加者が9月会合での利下げに前向きだった。利下げすれば、FRBとしては新型コロナ後の世界的なインフレ局面で初めて。市場では、パウエル議長が23日に行う講演への注目が高まっている。

 FRBは7月30、31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、8会合連続で政策金利を据え置くと決めた。議事要旨によると、「ほぼすべての参加者」がインフレ(物価高)の低下に「追加的な情報が必要」という意見だった。一方で、「大多数の参加者」が、もしインフレ鈍化などが続けば、「次回会合で政策を緩和するのが適切だろう」と利下げに前向きだったという。

 パウエル氏も7月会合後の記者会見で、「9月会合で利下げが検討される可能性がある」と利下げを示唆していた。

市場予想は100%

 これまでFRBは、高金利で…

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