カナダ西部カナナスキスで16日始まった主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、重要鉱物の確保について議論し、G7で連携していくことを確認した。最終日の17日に議論の成果を文書にまとめる方向だ。鉱物生産で巨大シェアを握る中国に対抗する。
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「中国はレアアース(希土類)の世界市場を独占し、それを交渉材料や競争相手の弱体化の手段にしている」
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は初日の討議で、中国を名指しで批判した。
重要鉱物のレアアースは17種類ある。鉱石から取り出す「精錬」などが難しく、数十年かけノウハウを積んだ中国が世界生産の7割を握る。電気自動車(EV)から戦闘機まで幅広く使われ、各国が調達を中国に依存する。
問題は今年4月、米国から高関税をかけられた中国が、7種類のレアアースについて、輸出に当局の許可を必要とする規制を始めたことだ。
これを受け、米欧では一部の…