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厚生労働省が入る合同庁舎=東京都千代田区

 子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の予防接種について、厚生労働省の専門家部会は27日、1997~2007年度生まれの女性を対象とした来年3月までの「キャッチアップ接種」の期限を、条件つきで延長することを了承した。3回必要な接種のうち、3月までに1回でも接種すれば、その後の接種費用を最大1年間、無料にする。

 キャッチアップ接種は、厚労省が接種の積極的な勧奨を控えていた期間に、定期接種の対象だった世代の人が対象。22年4月~25年3月、接種費用を全額助成する。

 ただ、今年夏以降、期間に間に合わせようと接種する人が増えたことでワクチンの供給が滞り、延長を求める声が上がっていた。

 また、専門家部会では、3月末に定期接種の期間が終わる今の高校1年相当の女性も、キャッチアップ接種と同様に無料の期間を延長することも了承された。

 厚労省によると、生まれた年度別のキャッチアップ接種対象者の接種率は、今年9月末時点で、98年度生まれが最も高い86・9%。01年度生まれは最も低い34・5%だった。98年度生まれは、HPVワクチンが定期接種になる前に接種した人が80%近くを占める。(足立菜摘)

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