公的年金への上乗せ目的で個人が積み立てる「iDeCo(イデコ)」について、厚生労働省は、加入対象年齢を、現行の上限65歳未満から70歳未満に引き上げる方針だ。長期的な老後の資産形成を後押しするねらい。拠出金額も引き上げたい考えだ。
8日に開かれた同省の社会保障審議会で、イデコの運用見直しについて議論した。現行制度では、自営業や会社員などで、加入できる年齢の上限が60歳~64歳と異なっているため、イデコを活用できる期間にも差が生じている。
厚労省は、70歳未満への引き上げにあたり、①イデコを活用して老後の資産形成を続ける②基礎年金やイデコの給付金を受給していない――という二つの条件を満たす人を対象とする案を示した。受給開始年齢は現行の上限75歳を維持する。審議会ではおおむね了承された。
拠出金の限度額の引き上げについては、政府・与党の議論に委ねるという。
厚労省によると、イデコの加…