重工大手IHIのエンジン製造子会社「IHI原動機」で、主に船舶用のエンジンの燃費に関する測定データの改ざんが発覚した。IHIでは2019年にも主力の航空機エンジンで検査不正が見つかった。企業風土の改善が進んでいなかったことが浮き彫りになった。
IHI原動機の2工場で2003年度以降に製造された、船舶用と陸上用のディーゼルエンジン、ガスエンジン計5537台のうち、燃費データが改ざんされたのは4361台と、約8割にのぼる。製品の仕様に合わせるために燃費性能を良く見せようとしたほか、製品ごとのばらつきを抑えるために性能を逆に低く見せるケースもあったという。船舶用の仕様値の乖離(かいり)は平均1・8%だったという。
脈々と引き継がれた不正、80年代後半の証言も
今年2月下旬に内部申告があ…