エンジン製品の燃料消費率のデータ改ざんについて謝罪するIHIの盛田英夫副社長(中央)、子会社のIHI原動機の村角敬社長(左)ら=2024年4月24日、東京都江東区、田中奏子撮影
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 重工大手IHIのエンジン製造子会社「IHI原動機」で、主に船舶用のエンジンの燃費に関する測定データの改ざんが発覚した。IHIでは2019年にも主力の航空機エンジンで検査不正が見つかった。企業風土の改善が進んでいなかったことが浮き彫りになった。

 IHI原動機の2工場で2003年度以降に製造された、船舶用と陸上用のディーゼルエンジン、ガスエンジン計5537台のうち、燃費データが改ざんされたのは4361台と、約8割にのぼる。製品の仕様に合わせるために燃費性能を良く見せようとしたほか、製品ごとのばらつきを抑えるために性能を逆に低く見せるケースもあったという。船舶用の仕様値の乖離(かいり)は平均1・8%だったという。

脈々と引き継がれた不正、80年代後半の証言も

 今年2月下旬に内部申告があ…

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