JR東海が30日発表した2025年3月期決算は、売上高が前年比7.1%増の1兆8318億円となり、コロナ禍前(19年3月期)を上回って過去最高となった。利用者数の回復を上回る収入増となっている背景には、グリーン車の好調もある。
列車の利用状況だけみれば、東海道新幹線、在来線ともに、コロナ禍前までは回復していない。だが、観光利用が増え、なかでも訪日客からの運輸収入がコロナ禍前より2~3倍に増えた。
訪日客向け「ジャパンレールパス」が値上げされた効果に加え、外国人の利用が目立つグリーン車の稼働率が上がっているという。
23年秋に実施した、新幹線の「エクスプレス予約」の割引率変更も、増収につながった。
訪日客の増加により、グループ会社が手がけるホテルや百貨店の売り上げも伸びた。純利益は19.3%増の4584億円だった。
26年3月期は人件費や外注費が重荷に
26年3月期の予想は、売上…