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ザ・ロイヤルエクスプレス=東急提供
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 リニア中央新幹線静岡工区の着工をめざすJR東海が、静岡県内での取り組みを活発にしている。30日には初の豪華観光列車を静岡で運行すると発表した。リニア「推進」を掲げる鈴木康友知事就任を受け、着工に向けた議論の加速を図る構えだ。

 JR東海道線で豪華観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」に乗り、静岡を横断する旅行プランが31日に発売される。東急とJR東海などが運営・運行する「静岡・富士クルーズトレイン」だ。

 横浜駅を出発し、三島、浜松、静岡などを3泊4日で巡る。特別なダイヤを組み、富士山や茶畑、駿河湾の眺望を楽しむ旅を実現した。

 初日は横浜を出て富士川で折り返し、三島からバスで伊豆か沼津の名宿へ。2日目は沼津を出て新居町(湖西市)まで行き、浜名湖に面したリゾートホテルに。3日目は浜松から静岡に向かい、久能山東照宮を観光して日本平ホテルに泊まる。

 著名デザイナーの水戸岡鋭治氏が車両デザインを手がけ、紺色の車体に豪華な内装、広い車窓からの景色を堪能できる。列車内の昼食を担当するのは、フランス料理「エルマイヨン」(伊東市)▽大井川の伏流水で養殖したウナギをつかう「鰻処 うな正」(浜松市)▽老舗鮮魚店「サスエ前田魚店」(焼津市)▽1日1組限定の和食店「羅漢」(伊豆市)。県内よりすぐりの料理人らだ。

 30日に静岡市で開かれた共同記者会見で、東急の堀江正博社長は「運行をきっかけに、より多くの方に静岡の素晴らしさを知っていただくお手伝いができれば、この上ない喜び」とあいさつした。

 静岡の人気店シェフとコラボして料理を提供するサスエ前田魚店の前田尚毅さんは「旅してでも食べる価値、記憶に残る味を提供したい」。湖西市文化観光課の鈴木紀子さんは「特別史跡・新居関跡は全国で唯一、関所建物が残る。青い車体が関所の横を走るのを多くの人に見ていただきたい」と話した。

 11月8日~12月16日に運行し、毎週金曜に出発する。各列車で最大15組30人を募集し、旅行代金は1人75万~82万円(2人1室利用)。7月18日まで申し込みを受け付け、抽選販売する。問い合わせはツアーデスク(03・6455・0644)へ。(斉藤智子)

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