市場で流通させづらい魚や野菜を使った持続可能なレトルトカレーが高松空港(高松市香南町)などで販売されている。香川大学教育学部付属高松小学校の5年生が大手旅行会社JTBなどと協力して開発した。
児童らは昨年6月、社会科の授業で高松市中央卸売市場を見学した際、市場内でJTBが運営するレストラン「クセモノズ」を訪れた。ここで提供されているカレーには、規格がそろわないなどの理由で市場流通していない野菜などが使われていることを知った。
これを機に、JTBが同校にレトルトカレーの共同開発を提案した。児童らはクセモノズの料理人と話し合い、2度の試食会を開くなど試行錯誤を重ねた。その結果、香川特産の唐辛子「香川本鷹(ほんたか)」を用いたスパイシーなカレー「香川本鷹とタイっぽいカレー」と、利用されていないハモや県産野菜を用いた「瀬戸内鱧(はも)とカレー。ときどきトマト」が完成した。
6日はプロジェクトに取り組んできた児童34人が高松空港を訪れ、売店の前で商品を並べたり、東京からの到着便の乗客らに手作りのちらしを配ってPRしたりした。
河村惟花(ゆいか)さん(11)は「赤ちゃんから高齢者まで幅広く食べてもらえるカレーにするのが難しかった。このカレーを通じて、観光客にも香川の良さを知ってもらいたい」と話していた。
レトルトカレーは高松市と小豆島の観光地など10カ所でJTBが販売し、価格はどちらも1袋880円。