トルコ南部アンタルヤで2025年5月15日、北大西洋条約機構(NATO)の非公式の外相会合で記者団に応じるNATOのルッテ事務総長=AP

 北大西洋条約機構(NATO)加盟国は15日、トルコ南部アンタルヤで非公式の外相会合を開いた。トランプ米政権が加盟国に、国内総生産(GDP)比2%の防衛費支出を5%に引き上げるよう求める中、6月にオランダのハーグで開かれる首脳会議で新たな基準の合意を目指し調整を進めた。

 防衛費支出をめぐっては、2024年時点で加盟32カ国中22カ国が2%の基準を満たす一方、ベルギーやイタリアなど達成していない国もある。

 ロイター通信によると、NATOのルッテ事務総長は加盟国に、防衛費支出の基準を「32年までにGDP比3.5%」に引き上げ、軍用道路の改修など安全保障関連の支出にGDP比1.5%を計上することで、合わせて5%とすることを提案した。

 ルッテ氏は会合後の記者会見で具体的な数値や内訳を明らかにしなかったが、「ハーグ(首脳会議)で野心的な支出基準を約束するだろう」と自信を見せた。「関連する投資も考慮に入れなければならない」と述べ、関連支出も基準に含むことを示唆した。

 会合にはルビオ米国務長官も参加した。

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