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「編成王川島」に出演する川島明(左)と朝日奈央=NHK提供

 テレビ局の「編成」という仕事をご存じだろうか。タイムテーブルをつくり、番組の企画・立案をする局の中枢。そんな部署を舞台にしたバラエティー番組が「編成王川島」(NHK、水曜夜11時)だ。4月から始まった川島明の冠番組が、シリーズ最終回を迎える。

 番組は編成の仕事そのもの。毎回、お笑い芸人やタレントが、特命編成部GMとして登場する川島たちを前に新企画をプレゼンする。試作したVTRを披露し、その可能性について川島がゲストのアドバイザーたちとともに熱く語り合う。高評価を得た企画は、単独でレギュラー化する可能性もあるという触れ込みで始まった。

 だから、番組は毎回コンセプトが異なる。人生でやり直したい瞬間のやり直しに本気で挑んだり、「裸の伝統行事」を体当たりリポートしたり……。

 総合演出の上坂大介さんは「何十本もの企画書を書いて、編成に出しても、実際通るのは一握り。中堅・若手でも提案しやすい土壌が番組の中にあるのは大事」と話す。出演者のファッションやスタジオのセットにもこだわる。川島の眼鏡姿などは1960~70年代の米国をイメージ。フロンティア精神を演出しているという。

 18日放送はアルコ&ピースの平子祐希が提案する「人との再会で自分も知らない自分に出会える」をコンセプトにした企画。特命編成部デスクの朝日奈央の素顔に迫る。今回は田村淳、福留光帆がアドバイザー役だ。

 ただ、シリーズ最終回を迎える。編成王の厳しい目により、打ち切りなのか――。「番組の最後にまさかの新展開がある」と上坂さん。番組は「もう終わり」でなく、今から見ても十分楽しめる。

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