NHKは29日、10月から始めるネット配信サービス「NHK ONE」の概要を発表した。同局にとっての「新プロジェクトX」と銘打って、ネット利用者を広げたい考えだ。
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NHKによると、大河ドラマなどが見られる番組配信アプリ「NHKプラス」で、ニュース記事を読むことができるようになる。また、アプリ「NHK ONE ニュース・防災」では、新たにニュース番組の同時配信が視聴できる。
この日、東京・渋谷のNHK放送センターで開かれた記者会見には、アナウンサーやキャスターらが出席し、アピールした。
「新プロジェクトX~挑戦者たち~」の有馬嘉男キャスターは「(番組で紹介する)挑戦者の皆さんと並び立てて話をするのは少々おこがましい感じが僕はするのですが、視聴者の皆さんの暮らしに貢献することがかなったときには、NHKの『プロジェクトX』と呼んで良いのではないか」と語った。
今回の新サービスは、10月施行の改正放送法で、ネット業務が放送と同じ必須業務に格上げされることに伴う対応。NHKのネット配信サービスは、受信料を支払っている世帯に新たな負担は生じないが、払っていない人が見ると、契約を促すメッセージを表示させる。災害などの緊急情報は見られるようにする方針。スマホやパソコンなどを持つだけで契約を求めることはない。
既存の「NHKプラス」「ニュース・防災」「for School」の三つのアプリが利用できるのは9月30日まで。名称と内容を踏襲した別アプリを10月1日以降にダウンロードする必要がある。
ラジオ番組を聴くことができる「らじる★らじる」や語学講座の「ゴガク」は、受信契約の対象外のため、従来通りのアプリ視聴ができるという。
一方で、ウェブサイト上の「NHKプラス」はなくなり、「NHK NEWS WEB」や各番組のホームページなどとともに10月1日に開設するサイト「NHK ONE」に集約するという。