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日経平均株価の下落を示す電光掲示板=2025年4月7日午前9時3分、東京都中央区、金居達朗撮影

 トランプ米政権の関税政策をめぐり、株式相場が大きく乱高下しました。昨年1月にスタートした新NISA(少額投資非課税制度)で投資を始め、含み損を抱えた人もいますが、ファイナンシャルプランナーの岩城みずほさんは「目先のことに一喜一憂する必要はない」と話します。過去の下落局面から見えてくる「学び」などについて聞きました。

 ――日経平均株価が2644円も下がる日もあるなど、4月初めは株式市場が大荒れでした。

 「政治家の一言が経済を揺さぶる時代です。私たち一人ひとりが自分の資産をどう守るのかを改めて考える必要があります。個人投資家は短期的な株価の上下に一喜一憂することなく、長期分散投資を続けるべきです」

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市場に居続ける

 ――それでも不安な人に何を伝えますか。

 「過去の下落局面に学びましょう。例えば、米国株の約100年を振り返ると、最も大きな下落は1929年の世界大恐慌で株価は84%下がり、回復まで約13年かかりました。次は2007年のリーマン・ショックで60%下がり、回復に約5年を要しました」

 「他にもこうしたショックはありましたが、過去、定額積み立て投資を20年間続けた場合、年率リターンの中央値は9~10%程度でした。将来同じようなリターンが得られるかは分かりませんが、長い目でみて会社の価値が高まれば投資したお金は増える傾向にあります。短期的には上下しても、長期的には右肩上がりになる。日本株も同じです。時間を味方につけ、市場に居続けることが大切です」

自分のお金、 「三つに整理」した上で投資を

 ――長期投資以外に重要なことは何ですか。

 「下がった時にやむなく売ら…

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