アナザーノート

 10月26日の土曜日。NTT東日本グループが千葉市に新築したオフィスビルで、一風変わった「学校」の開校記念イベントが開かれた。

 JR千葉駅から徒歩5分。NTT東の千葉支店跡地に立つこのビルの2階に来年4月、「NTTe(イー)―Sports(スポーツ)高等学院」が開校する。NTT東の子会社、NTTe―Sportsが運営する通信制サポート校だ。その名の通り、コンピューターゲームに競技として取り組むeスポーツを学べる「学校」で、7月から1期生50人を募集している。

ニュースレター「アナザーノート」

アナザーノートは、紙⾯やデジタルでは公開していないオリジナル記事をメールで先⾏配信するスタイルのニュースレターです。レター未登録の⽅は⽂末のリンクから無料登録できます。

 この日のイベントも風変わりでユニークなものだった。新設校の特徴の紹介もそこそこに、元日本テレビアナウンサーで、ゲームキャスターとして活動する篠原光(こう)さんの軽妙な司会進行で、ゲーム動画の配信・実況で人気のストリーマーがユーチューブ配信の舞台裏を紹介したり、プロゲーマーが人気オンラインゲーム「フォートナイト」を実演したり。参加したゲーム好きの中学生が、プロゲーマーの高度な技を映し出す大画面を食い入るように見つめていた。

NTTe―Sports高等学院の開校記念イベント。参加した中学生や保護者がeスポーツ競技の解説者やプロ選手らの話に耳を傾けた=2024年10月26日、千葉市、木村裕明撮影

 通信制サポート校は、リポート提出で単位を取得して卒業する通信制高校の生徒を支援する教育機関。いわば塾のような存在だ。

 通信制高校には不登校になった生徒が多く通う。自学自習だけでリポート提出などをこなして卒業できる生徒は少なく、多くがサポート校を利用する。新設校もその一つだ。

 NTT東日本グループが学校運営に参入するのは初めてという。なぜ今、eスポーツの「学校」をつくるのか。

 2020年に産声を上げたN…

共有
Exit mobile version