ドコモショップの看板=2020年4月9日、東京都中央区

 NTTドコモがネット銀行大手の住信SBIネット銀行を買収する方針を固めたことがわかった。これを機に銀行業に参入する。ドコモは金融事業を強化し、自前で展開する「dポイント経済圏」の拡大や顧客の囲い込みにつなげる狙いだ。

 NTTは29日午前、「本日、NTTドコモの取締役会に付議する予定」とのコメントを公表した。携帯大手で唯一グループ内に銀行を持っていないドコモにとって、銀行参入は悲願だった。

 住信SBIネット銀行の過半数以上の株式を取得して子会社化する方向で調整している。同銀行の株式は3月末現在で三井住友信託銀行、SBIホールディングスがそれぞれ約34%保有している。

 格安スマートフォン業者との競争激化や、人口減少で通信事業の成長が頭打ちとなるなか、携帯各社は金融などの非通信分野に活路を見いだしている。ドコモと競合するau(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイルもそれぞれ銀行などの金融サービスをグループ内に持ち、各社の経済圏への囲い込みで収益を高めようとしている。

 キャリア最大手のドコモも金…

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