2025年5月9日、ニューアーク空港の電光掲示板にあった遅延便の表示=ロイター

 日本人も多く訪れる米ニューヨークへの玄関口の一つ、ニューアーク空港を離着陸する航空機を誘導する管制施設で、トラブルが相次いでいる。遅延や欠航につながっており、夏の行楽シーズンを前に、安全性や観光への影響が懸念されている。

管制が通信不能に

 米CNNなどによると、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるターミナル・レーダー管制の施設で4月28日午後、レーダーの画面が少なくとも90秒間止まり、約30~60秒は管制官による航空機との通信もできない事態になった。この結果、数百便が遅延や欠航になり、30便以上が別の空港に行き先を変更した。

 当日働いていた管制施設の職員は、CNNの取材に「考えられるなかで最も危険な状態に陥っていた」と語った。

 米連邦航空局(FAA)によると、トラブル対応にあたった複数の管制官が、精神的なダメージを受けて休職する事態にもなっている。これが人員不足につながり、その後も遅延が断続的に発生。米ユナイテッド航空は、一部の便を欠航させる対応もとっている。

 この管制施設では、5月9日午前4時前にも、レーダーや通信機能が約90秒間にわたって停止するトラブルが起きた。ホワイトハウスのレビット報道官は同日の会見で「(4月の件と)同じ通信とソフトウェアの問題が起きた」と述べた。FAAによると、11日にも一時通信に問題が起き、他の空港にいるニューアーク空港行きの便を離陸させない措置が約45分間にわたってとられた。

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