11日のニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が304ドル値上がりし、2営業日連続で史上最高値を更新した。トランプ次期米大統領の政策への期待から株価上昇が続いている。仮想通貨(暗号資産)のビットコインの価格も一時、1コイン=8.5万ドルを超え、最高値を更新した。
ダウの終値は前週末より304.14ドル(0.69%)高い4万4293.13ドルだった。終値で4万4000ドルを超えるのは初めて。米大企業を幅広く網羅する「S&P500」とハイテク企業が中心の「ナスダック総合指数」も小幅に上昇し、米国の主要株価指数は三つとも最高値を更新した。
明確な取引材料がない中で、トランプ新政権下で想定される規制緩和や法人減税、反トラスト法(独占禁止法)の運用の緩みにより、企業の利益が増えるという期待で株高が続いている。トランプ氏は選挙中に「米国を地球上の仮想通貨の首都にする」などと表明していた。仮想通貨の規制が緩和されるとの見方から、ビットコインの価格も上昇している。(ニューヨーク=真海喬生)