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喫茶店「クラムボン」の店主高橋真菜さんがいれるコーヒー=2025年1月17日、盛岡市、松尾葉奈撮影
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 「盛岡市民はよほどコーヒー好きのようだ」。2023年1月に米紙ニューヨーク・タイムズが「2023年に行くべき52カ所」という記事でロンドンに次ぐ2番目の都市として盛岡市を紹介した際、推薦理由の一つとして数多くある喫茶店をあげた。国内外の人を魅了する盛岡の喫茶店やコーヒーの魅力とは――。老舗から新店まで、盛岡のコーヒー文化を知る3人を訪ねた。

父から娘へ受け継ぐ老舗 客は家族

 1980年創業の老舗、盛岡市紺屋町の喫茶店「クラムボン」には、コーヒー豆を求めて切れ目なく客が訪れる。「きょうもいつものですか」。常連客に笑顔で声をかけて自家焙煎(ばいせん)の豆を用意するのは、店主の高橋真菜さん(41)だ。先代店主の父・正明さん(当時69)が2019年1月に亡くなり、店を継いだ。

 小さい頃から父がコーヒーを出し、客が喜ぶ姿を見てきた。創業以来から通う常連客にもかわいがられ、「お客さんは家族まで大事にしてくれて、それが盛岡らしい」と話す。

国内外の人をひきつける盛岡のコーヒー文化。高橋さんのほかに、震災がきっかけで考えがかわった「ナガサワコーヒー」の店主・長沢一浩さんや、盛岡の喫茶店を紹介した本を発行した早坂大輔さんにも魅力を聞きました。

 「父の味は崩したくない」と…

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