兵庫県知事選をめぐる公職選挙法違反疑惑

 兵庫県知事に再選した斎藤元彦氏(47)の選挙運動をめぐり、公職選挙法違反を疑う指摘がSNS上で相次いでいる。斎藤氏の陣営が、SNSによる選挙運動を担った疑いのある会社へ違法な報酬を支払ったのではないか、とする内容だ。斎藤氏は25日、報道陣に対して「公選法違反になるようなことは、私はないと認識している」と話し、違法性を否定した。

 この日、東京で開かれた全国知事会議の会場で、報道陣の質問に答えた。

 斎藤氏は「ポスターの制作などを依頼したことが事実だ」と説明した上で、この会社に対する金銭の支払いについては「制作費として70万円ほど支払っている」と述べた。さらに「SNSは斎藤、そして斎藤事務所が主体的にやった。(PR会社の社長は)ボランティアで個人で参加した」とも話した。

  • 斎藤兵庫知事、選挙でPR会社に「70万円支払った」 違法性は否定

 斎藤氏の代理人弁護士も22日の朝日新聞の取材に対し、斎藤氏が知事失職直後の9月にPR会社を訪れ、「知事選の準備行為として、写真撮影、ポスター作製などの打ち合わせ」をしたと説明している。SNSについては、デザインや色使いなどについて「アドバイスは受けた」が、戦略の企画立案などの依頼はしていないとした。

 PR会社にはポスターデザイン費や政策ビラ制作費など五つの名目で約70万円を選挙期間中に支払ったと説明。「法で認められたものである」とし、実費として「相当な対価」だと主張した。

 発端は17日投開票の知事選直後の20日、兵庫県内のPR会社がインターネット上で、知事選の「戦略的広報」として、斎藤氏への提案資料とするスライドや写真とともに、知事選への関わりを紹介したことだった。

 この会社は投稿サイトの「n…

共有
Exit mobile version