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【動画】RADWIMPS山口智史さん、声で奏でるバスドラムをヤマハと開発

 ロックバンド「RADWIMPS(ラッドウィンプス)」のドラマーで、ジストニアという神経の病気を患い活動を休止した山口智史さん(40)が昨年末、足の代わりに声を使って奏でるドラムセットを完成させた。背景には、米シリコンバレーで出会った人々の存在があった。

写真・図版
ヤマハと共同開発したドラムをたたく山口智史さん=2024年12月、東京都渋谷区、西岡臣撮影

 山口さんは、筋肉に勝手に力が入ってコントロールができなくなるジストニア症状が右足に起きた。ペダルを踏み込みバスドラムを鳴らす操作が思うようにできなくなり、2015年に無期限の活動休止を決めた。その後、慶応大に所属してミュージシャンのジストニアについての研究を始めた。

 そんなとき昼食をともにしたのが、脳と音楽の関係を専門とする米スタンフォード大の藤岡孝子准教授(57)だった。

 23年、都内のとんかつ店。自分の経験を話すと、藤岡さんが突然、涙を流した。つらかったんだね――。強く共感してくれる藤岡さんに魅せられ、渡米を決めた。その年の秋からサンフランシスコ近郊の英語学校に通いながら、藤岡さんの研究室に顔を出すようになった。

渡米後に言われた意外な言葉

 藤岡さんは、研究者としての心得を厳しく指導した。

 「もっとアカデミックな会話…

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