ロックバンド「RADWIMPS」のドラマーで、演奏活動を休止している山口智史さん(39)が、新しいドラムセットの開発を、楽器大手ヤマハと共同で始めたと21日、発表した。ジストニアという神経の病気のため不調の右足に代わって、声を使って奏でる技術を活用。今後さらに改良を重ねていくという。
東京・渋谷のヤマハの施設で現時点の成果を発表した。RADWIMPSの「25コ目の染色体」など2曲に合わせ、山口さんが試作品のドラムセットの席に座り、マイクに「ドゥッ、ドゥッ」と声を吹き込んでバスドラムを鳴らしながら両腕でスティックを操り、関係者らの前で演奏を披露した。
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山口さんは2009年春、筋肉に勝手に力が入ってコントロールが利かなくなるなどのジストニア症状を右足に起こした。ペダルを踏み込みバスドラムを鳴らす操作が、思うようにできなくなった。
左足でも演奏を試みたがやはり症状が現れ、15年9月から無期限で活動を停止している。
21年4月から慶応大の藤井進也准教授の研究室に所属し、ドラマーのジストニアについて自ら研究を開始。やがて、「足以外の体の機能をつかってバスドラムを鳴らせないか」と思いを巡らせるようになった。
和太鼓演奏にヒント着想
昨年10月から米国に滞在し…