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 ビジネスにも環境や社会の「サステイナビリティー(持続可能性)」が求められる時代になった。まだ日本企業にその意識が根づいていなかった1990年代から、約30年にわたって企業の取り組みを後押ししてきたパイオニアがいる。クレアン会長の薗田綾子さん(61)だ。

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「環境はコスト」と言われた時代から企業に環境への取り組みを訴え、手がけた環境報告書などは850冊を超える=東京都港区、門間新弥撮影

女性の働きやすさ求め、25歳で起業

 ビジネスにも環境や社会の「サステイナビリティー(持続可能性)」が求められる時代になった。1990年代から約30年にわたり企業の取り組みを後押ししてきた。

 大学卒業後に入った広告会社で女性に対する差別的な扱いに憤慨し、リクルートに入り直した。実力本位での仕事はやりがいがあったが、体調を崩した。

 働きやすさとキャリアの実現を目指し、25歳で自ら起こしたのがマーケティング会社として始まったクレアンだ。

 起業後の1992年、ブラジル・リオデジャネイロで地球サミットが開かれ、地球温暖化への危機感を募らせていく。さらに95年、生まれ育った街が阪神・淡路大震災にあい、仕事をする意味を見つめ直した。

 「社会を良くするために、影…

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