SOMPOホールディングスの奥村幹夫社長兼グループ最高経営責任者(CEO)が朝日新聞の取材に応じ、旧ビッグモーター(BM)の保険金不正請求を受け、子会社の損害保険ジャパンに対する監督を強めていく考えを示した。奥村氏は、損保ジャパンの取締役会議長に就いたと明かし、「一緒に責任を取るというメッセージだ」と語った。

 旧BM問題では、不正の疑いを把握した大手損保4社のうち、損保ジャパンだけがいったん停止したBMとの取引を再開。親会社の責任をめぐっては、前CEOの桜田謙悟氏が昨年9月の会見で「(損保ジャパンに問題を)早く報告してほしかった」「現時点で辞任の可能性はゼロ」などと述べた。だが、今年1月に金融庁が出した業務改善命令は「子会社管理の能動的なアクションが不足している」とし、親会社の責任に言及した。

 問題発覚当時、執行部門のトップだった奥村氏は「自分も物事を言えなかった役員。猛省している」と振り返った。そのうえで、「一丁目一番地は信頼の回復だ」と述べ、「損保ジャパンと何でも話せる関係性と適正な距離感をつくっていく」とした。具体的には「規定だけを整備してもだめで、情報を共有するメリットが必要だ」。両社の役員を同じフロアにするなど、話しやすい雰囲気づくりを進めているとした。

 一方で「仲良しこよしで、内…

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