スーパーマンチャレンジによるケガの例

 短い動画を投稿するSNS「ティックトック(TikTok)」ではやっている遊びをまねて、子どもがけがをする事例が相次いでいる。大けがをするケースもあり、「禁止令」を出す学校も。医師は「海外では危篤になったケースもある」と警鐘を鳴らしている。

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 問題となっているのは、「スーパーマンチャレンジ」という遊び。助走をつけてスーパーマンのような体勢でジャンプした人を数人が腕で受け止め、飛び込んだ人を反動をつけて放り上げる。

はやりのTikTok動画まねて

 青森県に住む女性(45)の高校3年の息子は今月4日、ティックトックをまねて学校の廊下で友人6人に放り上げられ、後頭部から落下した。幸い大けがは負わなかったが、翌朝まで首を痛めた。一緒に飛んだ友人は腕をねんざした。

 女性は「首や腰から落ちて重い後遺症が残ることもある。子どもはそこまで考えないでしょうが、被害者や加害者になって人生を大きく変えてしまえば『遊び』では済まない」と話す。

 沖縄県南城市教育委員会によると、市内の中学生4~5人が1人を持ち上げて落とした際に着地に失敗し、腕の骨を折った。市教委は今月、市内の小中学校に注意を呼びかけたが、小学生がマネすることを懸念し「危険な遊び」と言い換えて指導した学校もあるという。

 県内では複数の小中学校が「危険な行為のまねをしない」などと禁じる文書を出した。

 大阪府高槻市でも中学生1人が背中や頭を打ちケガをする事故があり、市教委が12月に「危険な行為である」との注意喚起の通知を市立小中学校の校長宛てに出した。

 佐久医療センター(長野県)小児科医長の坂本昌彦医師によると、12月に入り、関東や関西の複数の知人の医師から、スーパーマンチャレンジで重傷を負った子どもの情報提供があったという。

 坂本医師は「重傷者が多いの…

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