Smiley face
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携帯電話に映し出されたTikTokのロゴ=AP

 中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」をめぐり、未成年者への心理的影響を調べたフランス国民議会(下院)の調査委員会は11日、同アプリの15歳未満への使用禁止などを盛り込んだ最終提言を発表した。今後、法制化に向けた議論を進めていくという。

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 仏メディアのフランスアンフォによると、与野党の議員でつくる委員会は、TikTokを「ごみの海」と表現し、「若者を襲う制御不能なSNS」と結論づけた。

 委員会は半年をかけて、アプリの詳細なアルゴリズムを分析。TikTokが、ユーザーが最も長く滞在するコンテンツを優先した結果、「最も低俗なコンテンツ」が表示されやすくなっていることがわかったとしている。うつ病や自殺、自傷行為、摂食障害などに関するコンテンツを未成年者にさらし、心理的な不安を増幅させているとも指摘した。

 フランスではマクロン大統領が15歳未満のSNS利用の禁止に意欲を見せるなど、規制強化が進みつつある。2023年には法律で、15歳をSNSの「成人年齢」と規定。14歳以下がアカウントを作る場合には保護者の同意が必要と定め、事業者側に年齢確認を義務づけた。

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