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解体工事が進む前の国家公務員宿舎。さびついたブランコの周りに幼児ほどの背丈に伸びた草が生い茂っていた=2025年6月16日、茨城県つくば市吾妻2丁目、鹿野幹男撮影
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 都内に直通する鉄道がなく、「陸の孤島」と呼ばれた研究学園都市の草創期を象徴する茨城県つくば市の国家公務員宿舎が消えている。つくばエクスプレス(TX)の開業に伴い通勤が可能になったことで、利用者減などで空き家が増えているためだ。一方で跡地では新住民らが住むマンションや研究施設用地などの整備が進む。「つくばの象徴」が姿を変えている。

 TXつくば駅から北東約500メートルのところで、国家公務員宿舎の解体作業が進んでいる。敷地内には、さびついたブランコや自転車置き場があり、家族連れが住んだ往時を物語っていた。

 約3.3ヘクタールの土地に、4~13階建ての宿舎が11棟。228戸分の住まいだったが、8年ほど前から無人に。今年2月、102億円で国から不動産業者に売却された。

進む廃止・売却

 現在のつくば駅周辺を中心に…

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