野球のU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)は5日、沖縄セルラースタジアム那覇などで開幕した。1次リーグ(L)A組の高校日本代表はイタリアとの初戦を4―1で辛勝した。
三回に押し出し四球で1点を先制。追いつかれた直後の六回2死満塁で敵失の間に3点を勝ち越した。1次Lは6チームずつ2組に分かれて総当たりで行う。日本の次戦は6日で韓国が相手。予告先発は今夏の甲子園を制した沖縄尚学の左腕・末吉良丞。
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“開幕”に続けて抜擢 創成館・森下が快投
日本の森下翔太(長崎・創成館)はまたしても〝開幕試合〟を託された。今夏の甲子園では小松大谷(石川)との開幕戦、この日はW杯の初戦で先発のマウンドに立った。
170センチの体をめいっぱい使い、高身長の打者たちの胸元に緩いカーブを投げ込む。140キロ台の伸びのある速球との緩急で、二回1死から三回までで5者連続三振を奪った。
昨秋の長崎大会は背番号20だったという森下。下級生の頃から甲子園の土を踏んだ「すごい選手ばかり」の日本代表で、初戦を任されたのには理由がある。
夏の甲子園は3試合で計20回あまりを四死球なしで投げた。その開幕試合は、強打者を抑えて1失点完投。「いい投球をすれば、自然と打線にも流れができる」。初戦に付きものの硬さや緊張感をいとわず、自身の投球ができる強さがあった。
打線が相手投手を打ちあぐねるなか、六回途中1失点、8奪三振と役割を果たした。7イニング制の大会で、小倉全由監督は「無駄な失点を与えない」ことを求める。この日も四死球は0。押し出し四球で先制を許した相手投手陣とは対照的だった。